とうちゃんからお前たちへ

かけがえなきかみさんとチビたちに捧ぐ

チャネル

二十七歳の時
「BASHR(バシャール)」という本と出遭う


そのきっかけは
シャーリー・マクレーン主演の
「アウト・オン・ア・リム」だった

 

映画の存在自体は

二十代の中頃に勤めていたレンタルビデオ店で知ったいたが

一本しか入荷していなかったので

そこで借りることはなかった

 

「アウト・オン・ア・リム」は
シャーリーの体験談を映画化したもので
彼女自身が摩訶不思議世へ
没入するきっかけを描いてもいる

 

その映画を見る限りでは
オカルト世界の描写にしか見えなかったが
数年後

ふと本屋に立ち寄ったとき
シャーリーの著書を見つけることになる

 

どんなことを書き綴っているんだろう

と言う単純な気持ちから

サラサラと数冊ある著書に目を通してみた

するとそこには

オカルトチックな世界が描かれていた

 

どのタイトルだったか忘れたが

文末の訳者の解説によると

アメリカでは「ニューエイジ・ブーム」があり

シャーリーのような活動家が

数多くいるらしかった

 

著書の中で火付け役になったは「ラムサ」だが

当時和訳された著書は未発売

その後ブームにさらに油を注いだのが

「バシャール」と言う著書で

そちらは和訳され出版されていると言う

 

残念ながら

シャーリーの著書を置いてあった書店では

「バシャール」を見つけることはできず

どんな内容なのかをすぐに知ることはできなかった

 

「バシャール」に出遭うまでに

「アウト・オン・ア・リム」のビデオと

シャーリーの著書を一冊を読んでいた

 

その著書の中で印象的な話があった

ある講演会に出かけたとき

会場のみんなと

水が流れるイメージを抱いたら

公演会場の外で行っていた工事の排水が

坂道を登って流れていったというものだった

 

通常社会の中で

人の力は弱いものだと教えられる

特にここの力はとても弱いと

 

しかし

ニューエイジの世界では

ここの力はすごいものだが

道具に頼った生活を送り続けることで

力の使い方を忘れてしまっていると定義している

 

例えばそれは

計算機に頼ることで

暗算能力が低下するのに似ている

 

 

そのような考え方は

それまでオレが学んできた考え方に

揺さぶりをかけてきた

 

やがて

オレは「バシャール」と出遭う

それは意識せず自然な感じでの出遭いだった

 

「バシャール」は

「ワークショップ」と呼ばれる講演会の内容を

まるでワープロで打ち出したような

シンプルと言うか

かなり粗雑な作りの本だった

 

当時はすでにシリーズ数冊出ていたが

どれも質疑応答形式で書かれていた

それは読書が苦手で

本を読むと眠くなるオレには

読みやすい内容だった